「自分の親はまだまだ元気だから大丈夫。介護の話はまだ先でいい」と、話し合うべきことを先延ばしにしている人はいないだろうか。親が元気な今だからこそ、事前に話し合って、準備をしておくことが大切なこともある。これが遠距離介護となると、介護が始まってからではコミュニケーションをとる時間が、各段に減ってしまうからである。
まず、かかりつけ医の把握をすることが大切だ。かかりつけ医は、日ごろの健康状態を知っていて、体調の変化や異変にすぐ気付いてくれるだろう。また、健康についての不安も相談しやすく、常に付き添えない遠距離介護者にとって、とても心強い存在である。
これは、親にとっても同じことだろう。もし可能であれば、親の受診に同行し、一度あいさつをしておくと更に安心だ。その際、体調や健康に関することはもちろん、遠距離介護が始まる旨も伝えておくと良いだろう。
次に、大体で良いので親の一日のスケジュールを確認しておくのも大切だ。前述した通院に関することはもちろん、ご近所付き合いや通っている習い事なども聞いておくと良い。そして、子どもの現状とすり合わせて、どんなことが不安でサポートが必要か、どれくらいの頻度で通えそうかなどを決めておくと良いだろう。
兄弟姉妹がいる人は、その際に役割分担を決めておくことが大事である。なぜなら、一人に負担が集中したり、日ごろ付き添えない分頑張らなくてはと無理をするようなことを回避できるためだ。